現在、スマートフォンは大きく分けてAndroidとiPhoneの2種類があります。種類も豊富でいざ機種を変えようと思った時も実際に自分に合っているスマホはどっちなのか悩まれるのではないでしょうか?
今回は、10年以上キャリアショップの店員として勤めている私が徹底比較をしてAndroidとiPhoneの違いをお伝えしたいと思います。
Androidとは
Androidとは簡単にいうと、iPhone以外のスマートフォン全てのことをAndroidと言います。
ソフトと呼ばれる中のシステムを作っている会社がGoogleという会社です。ハードと呼ばれる外観を作っているのが、SONYやSamsungなどのGoogleとは別の会社が作っています。
ハードとソフトを作っている会社が違うため、種類も豊富にあり自分の好みに合ったものを選ぶことができます。
Androidのメーカー
Androidのメーカーは幅広く、2015年時点で1294社あります。
その中でも、日本のキャリアショップで販売されている主なメーカーは次の通りです。
- SONY(ソニー)/Xperia
- Samsung(サムスン)/Galaxy
- Google(グーグル)/Google pixel
- SHARP(シャープ)/AQUOS
- FCNT(富士通)/arrows
Androidの性能
Androidの性能はメーカーによって様々です。
それぞれ、自分が何の機能を優先するのか確認して選びましょう。
比較するべき項目は次の5項目です。
- ディスプレイ
- ROM・RAM
- CPU
- カメラ
- バッテリー
ここからは一つ一つ、特徴を見ていきましょう。
ディスプレイ
最近のスマートフォンは画面サイズが大きくなっており、2023年現在で約5.87インチが平均だと言われています。メーカーによってサイズも変わるので実際に手に取り、持った時のフィット感を確認しましょう。ディスプレイには種類があります。有名なものだとTFTやIPSといった「液晶ディスプレイ」、AMOLEDといった「有機ELディスプレイ」です。
液晶ディスプレイは色を表現する際にバックライトを利用するため、明るい場所でも画面を見やすくすることができます。また、液晶ディスプレイはTVやパソコンにも使われているため価格が下落しておりコストも少なく抑えることができます。
有機ELディスプレイは色素そのものが発光するため、黒の表現には発光を必要とせず消費電力を抑えることができます。また、単体で発光するためタッチの応答速度も速くなりストレスなく使うことができます。
液晶ディスプレイはバックライトを利用し、液晶に電圧をかけることでコントロールしています。
有機ELディスプレイは有機物に電圧をかけることでパワーが溜められ、その溜まったパワーを光エネルギーとして放出することで発光します。有機物によって発光する色は決まっており、電圧をかける際に素材を選び、三原色(RGB)を表現することでディスプレイになります。
それぞれ、メリット・デメリットがあるので自身の希望するものに近いものを選びましょう。
RAM・ROM
RAMとROMは本体で作業できたり保存できたりする容量のことです。
RAMが作業する際の容量部分。簡単に例えるとスマートフォン内にある作業台のようなものです。
RAMの容量が少ないとスマートフォンが複数の作業をする際に一杯になってしまい、不具合の原因になる場合があります。最近はシステムだけでも容量を使ってしまう場合があるのである程度多いものを選びましょう。
ROMはスマートフォン本体に保存できる容量のことです。
ROMに写真やアプリなどのデータが保存されます。ここが一杯になってしまうと、容量不足で写真が撮れなくなったり、アプリが撮れなくなってしまいます。
そんなに使っていない方でも、写真や動画が多い場合はある程度容量のあるものを選びましょう。
CPU
CPUはスマートフォンの処理能力の部分です。各メーカーで搭載されているCPUに違いがあります。シェアが一番多いのはSnapdragonというCPUです。現在、一番性能の高いCPUはSnapdragon 8Gen 3というCPUでソニーの端末で、例えばXperia 1 VIに搭載されています。
最新のGALAXY端末には独自にSnapdragon 8 Gen 3 for GalaxyというCPUが搭載されており、端末との相性も良いためSnapdragonの中で一番優秀なCPUといえるでしょう。
Google Pixelという端末にはGoogleがSamsungと協力して開発したGoogle Tensor G4が搭載されており、AI機能に強いCPUです。
CPUはスマートフォンの動きを管理する大事な部分です。ストレスなく、スマートフォンを使う上でも必ず確認しましょう。
カメラ
カメラで比較するべきところは画素数です。画素数とは写真や画像の中にある点の数のことです。
Androidは機種によっては一眼レフカメラと相違ないほど優秀なカメラを搭載した機種があるので、自分のカメラの利用用途に合ったものを選びましょう。
画素数が少ないと、写真を拡大したときに荒くなってしまいぼやっとしたような写真になってしまいます。画素数が多いと、拡大しても荒くならず鮮明な綺麗な状態のままで拡大できます。
スマートフォン内だけで写真を見るぐらいであればそんなに気にはなりませんが、写真を現像することが多い場合は画素数が多いものを選びましょう。
レンズ
レンズの個数は最近のスマートフォンであれば2〜3個ほどついている端末が多いです。レンズが2〜3個付いていることより、望遠レンズが使えるようになり、遠くの被写体も綺麗に撮れるようになっています。
例えばGALAXY端末は5つほどカメラが付いているものがあり、夜空の月が非常に綺麗に撮れます。
また、望遠レンズが搭載されたことによりポートレート写真が撮れるようになり、一眼レフと遜色のない写真がスマートフォンでも撮れるようになっています。
ただ、写真は実際に撮ってみないと分からない部分も多いのでスマホショップや家電量販店でデモ機が設置されていれば実際に撮って確認してみてください。
バッテリー
Android端末は内蔵されているバッテリーの容量にも違いがあり、一番多いものだと5000mAh、少ないものでも3000mAh以上あります。しかし、バッテリーの持ちはバッテリー容量だけでなくディスプレイの消費電力、バックグラウンドでのアプリの動きでも違いが出てきます。
また、周りの気温にも左右されるので、処理能力や材質なども考慮して選びましょう。
Androidの優位性
Androidの優位性はいくつかあります。
選べる選択肢が多い
AndroidはiPhoneと比べ、メーカー、性能、サイズ、選べる種類が豊富にあります。選べる選択肢が広く、自分好みのスマホを持てるのが強みといえるでしょう。
また、安い機種や、耐久性に特化したもの、電池の消費が少ないものなど、様々なニーズに対応したスマホが販売されています。
自由度が高い
Androidはホーム画面のレイアウトを変更できたり、よく使う機能を見やすく表示させる「ウィジェット」機能が搭載されていたり、使う人が使いやすいようにカスタマイズできる機能があります。
自分の使いやすいようにできる自由度があるのはAndroidならではの魅力です。
iPhoneとは
iPhoneとはApple社がソフトもハードも手がけているApple社オリジナルのスマートフォンです。
2007年に初代iPhoneが発売され、日本では2008年に2世代目のiPhone 3GがSoftBankで発売されました。
iPhoneのメーカー
iPhoneのメーカーはApple社1社のみです。Apple社はiPhoneの他にも、iPad、Applewatch、MacBookなど様々な機器を開発しています。
iPhoneの性能
iPhoneはAndroidとは違い、選べる種類は少ないです。しかし、機種によって優れている部分に違いはあるのでしっかりと比較しましょう。
ディスプレイ
iPhoneのディスプレイもAndroidと同じように「liquid-crystal display(液晶ディスプレイ)」と「organic light-emitting diode(有機ELディスプレイ)」の2種類があります。液晶ディスプレイが使われていたのはiPhoneSE第二世代までで、現行のモデルは有機ELディスプレイに変更されています。
有機ELディスプレイのメリットとしては電池の消費を抑えることができることです。
液晶ディスプレイがバックライトから光を当てて、色のフィルターの組み合わせによって色を表現するのに対し、有機ELは色を表す小さな粒1つ1つが発光するため必要なところだけ発光して色を表現することができ消費電力を抑えることができます。
RAM・ROM
iPhoneのRAMは大体6〜8Gです。一方Androidは8〜16Gほどあるものもあります。
ここだけを見ると、Androidの方が優秀にみえますがAndroidのOSは様々な端末で処理をする必要があり、その分RAMの容量も多くする必要があります。
iPhoneのiosはiPhoneのみに対応させればよいので、Androidほどメモリに負荷がかかりません。
そのためAndroidスマートフォンが12GBなどの大容量メモリを採用しているのに対し、iPhoneはそれよりも少ない容量でも対応ができるようになっています。
i
PhoneのROMは現行モデルは128Gが一番少ない容量になっています。ROMが多いのはiPhoneにSDカードが入らないためそのまま本体にデータが保存されるからです。
データが多いほどROMの多いものを選ぶ必要があるので写真や動画、容量の多いアプリを使っている方は注意しましょう。
CPU
iPhoneのCPUは「Aシリーズ」と呼ばれるapple社が独自に開発しているCPUが搭載されています。本体と相性がよく、処理速度も高速になっています。
カメラ
iPhoneのカメラはiPhone 14 Pro&ProMax以降で画素数が一気に4800万画素まで上がりました。また、16シリーズからは超広角カメラも4800万画素になり、より遠くのものも綺麗に撮れるように進化しています。
バッテリー
iPhoneのバッテリーは現行モデルの16proMaxだと4685mAhです。Android端末では一部5000mAhほどある商品もありますが、大きく違いはないようになっています。
iPhoneの優位性
iPhoneの優位点もいくつかあります。
操作性がシンプル
iPhoneは画面のデザインがシンプルで操作しやすい機種です。特に年配の方はAndroid端末を選ぶ方が多いですが、iPhoneであれば機種を変えても操作性が変わらず、直感的な操作が可能で、多くのユーザーがいるため使い方がわからない時に周囲の方へ相談しやすいことも優位な点と言えます。
iCloudを利用できる
iPhoneはSDカードに保存できない代わりにiCloudというクラウドサービスがあります。iCloudはApple社が提供するクラウドサービスで、メールや連絡先、動画や写真、スケジュールやファイルなどをサーバーに保存できます。
iCloudでは「自動バックアップ機能」が利用でき、自動バックアップ機能をオンにしておくと、寝ている間などiPhoneを利用していない時に自動でバックアップを行ってくれます。そのため、もしiPhoneが壊れてしまった時もバックアップをもとにデータを復元することができます。
AndroidとiPhoneの違い
AndroidとiPhoneそれぞれの違いを詳しく見ていきます。
使いやすさの違い
Androidの使いやすさ
自分の使いやすいようにカスタマイズができる。
カスタマイズ性の高さはAndroid端末の使いやすさの一つです。ホーム画面を大きく変更でき、よく使う機能を一か所にまとめられる「ウィジェット」機能を利用することにより自分好みのスマホにすることができます。
機種が多い
Androidは選べる選択肢が広く自分好みのスマホを持てます。そのため、安い機種や耐久性に特化したものなど、自分の求める機能に対しての機種を選ぶことができます。
iPhoneの使いやすさ
使っている人が多い。
日本のiPhoneのシェア率は49.6%です。シェア率だけ見るとAndroidの方が多いですが、Androidの方はメーカーや機種で操作性が異なる場合がありますが、iPhoneであれば基本的な使い方は同じです。
iPhoneを使っている人も多いため、操作方法を聞きやすい環境が整っています。
参考:2024年9月のスマホOSシェア、微差ながらAndroidがiPhoneを逆転 – MMD研究所調査 | マイナビニュース
ほかのApple製品と連動できる
apple社はiPhone以外にもMacやiPadなど様々な商品を開発しています。同じapple製品であれば、同じiosを利用しているため簡単に連動させることができます。簡単に連動させることができるため、写真やファイルなど他人との情報共有も簡単にできます。
価格の違い
Androidの価格
Androidは商品によって価格に大きな振り幅があります。そのため、自分の予算に合わせて機種を選ぶことができます。
iPhoneの価格
iPhoneの価格はそこまで大きな幅はありません。1年前に販売した端末だとしても大きい値下げはされていることは稀です。端末代も10万円以上する機種がほとんどなので、Androidに比べると価格で選ぶのは難しいです。
セキュリティー面の違い
Androidのセキュリティ
AndroidのスマホはiPhoneに比べウイルスに狙われやすいと言われています。ウイルスに狙われやすい主な原因は、アプリ配布の自由度の高さにあります。Androidのスマホでアプリをダウンロードしたい場合、通常は「Google Playストア」を利用してダウンロードします。
しかしAndroidスマホでは、「Google Playストア」以外からもアプリのダウンロードすることができるため、配布元が不透明でウイルスが仕込まれている可能性のあるアプリも簡単に入手できてしまうため、ウイルス感染のリスクが高くなっています。
iPhoneのセキュリティ
iPhoneはセキュリティ性能が高いと言われています。AndroidがGoogle Playストア以外からもアプリダウンロードが可能な事に比べ、iPhoneはアプリをダウンロードする際は「App Store」を利用する必要があり、AppStore以外からはダウンロードできないようになっています。
また、「App Store」で配布されているアプリは、Apple側によって事前にチェックされるため、iPhoneはAndroidスマホよりもウイルス感染のリスクは低くなっています。
AndroidとiPhoneの違いまとめ
AndroidとiPhoneの違いを表にまとめてみました。
AndroidとiPhoneのメリット・デメリット
ここからはAndroidとiPhoneそれぞれのメリット、デメリットについてみていきましょう。
Androidのメリット
幅広い価格
Androidは性能やメーカーによって幅広い価格の機種があります。幅広い価格の中で自分の予算や使いたい機能によって機種を選べるのはメリットといえます。
自由に設定できる
AndroidはiPhoneに比べホーム画面の壁紙やアイコンの配置、画面デザインなど自由自在にカスタマイズができ、自分好みにアレンジすることができます。自分の使いやすいように自由に変更できることはAndroidの大きなメリットの一つです。
Androidのデメリット
セキュリティーが弱い
Androidは自由度が高いため、iPhoneに比べウィルス感染のリスクが高くなっています。Androidを選ぶ際はセキュリティ対策に関してはしておく必要があるでしょう。
iPhoneのメリット
操作性がシンプル
iPhoneはiosが統一されているため、使い方がシンプルです。機種を変えた際も使い方は基本変わることはないので、すぐに新しい機種でもストレスなく使えるのはメリットといえます。
ApplePay
iPhoneではApple Payが標準搭載されており、お買い物の際にiPhoneをかざすだけで買い物ができます。設定もiPhoneのウォレットアプリにクレジットカードを設定するだけなので、簡単に設定することができます。SuicaやPASMOも設定することができるため、交通機関の利用も便利です。
iPhoneのデメリット
価格が高い
iPhoneはAndroidに比べ、価格の幅が少なく金額も高めに設定されています。そのため、価格重視の人からすると手を出しづらくなっているのがデメリットです。
本体の容量を増やせない
iPhoneは本体の容量が保存できる容量の最大値です。AndroidのようにSDカードで容量を増やすことができないため、本体の容量がなくなれば、データを消すか機種を買い替えるしか方法がなくなるのはデメリットです。
AndroidとiPhoneのメリット・デメリットまとめ
AndroidとiPhoneの違いを表にまとめてみました。
Androidが合うのはこんな人
Androidの特徴を踏まえ、Androidを使うほうが合っている人うぃお伝えします。
Googleアカウントをメインで使っている人
Googleアカウントをメインで使っている方はAndroid端末にGoogleアカウントを設定するだけでデータの共有が簡単にできます。そのため、Googleアカウントをメインで使っている方はAndroidのほうが相性がいいといえます。
自分の使い方に合った価格のモノがほしい人
Androidはメーカーや端末によって価格も様々です。自分の予算にあった機種を選びたい人はAndroidのほうが予算にあった機種を選ぶことができます。
SDカードを使っている人
iPhoneはSDカードを入れることができないため、SDカードでデータを管理している人はAndroid端末でSDカードが入る機種を選べばそのまま引き続きSDカードでデータ管理ができます。
iPhoneが合うのはこんな人
アクセサリーと連携して使いたい人
iPhoneはapple社の出しているAirPodsやApple Watchとの連動が簡単にできます。そのため、スマートフォンとアクセサリーを連動して使っている人にはiPhoneは相性がいいといえます。
高性能な機種がほしい人
iPhoneは平均してかなり高性能な機種になります。また、iCloudを利用したデータ共有も簡単にできるため、ある程度スマートフォンを使いこなしたい人におすすめです。
セキュリティ面に不安がある人
iPhoneはAndroidに比べ、セキュリティが強い機種です。そのため、セキュリティ面で不安を抱えている人はiPhoneのほうが安心して使うことができます。
まとめ
AndroidとiPhoneをいろんな面で比較してみました。それぞれに違いがあるため、しっかりと比較して自分の理想のスマートフォンを手に入れましょう。
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